様々な行政サービスで使用される、GビズIDの「gBizIDプライム」。
「補助金申請で必要」とは知っていても、「どのようなものか、詳しくはわからない…」という方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、「gBizIDプライム」が必須となる補助金の例をご紹介したうえで、基本知識や登録申請方法までご紹介します。
補助金申請を検討される方は、ぜひご覧ください。
申請にgBizID(GビズID)プライムが必須の補助金紹介
以前は申請書類を郵送していた補助金制度でも、現在は「GビズIDプライムを使用した電子申請のみ」といったケースが増えています。
そこで、まず申請に「gBizID(GビズID)プライム」が必要な補助金をご紹介します。
補助金の詳しい内容については、各記事をご覧ください。
事業再構築補助金
事業再構築補助金とは、新型コロナ感染症の影響による事業環境の変化に対応して事業再構築に挑戦する中堅・ 中小企業を支援する補助金制度です。
2021年度に新しくできた制度ですが、補助金額が最大1億円と大きいため、注目度が高いです。
事業再構築の例は以下のとおりです。
- 規模拡大
- 新分野展開
- 業態転換・事業転換
ものづくり補助金
ものづくり補助金は、正式名称を「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」といい、中小企業等の革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援する制度です。
最大1,000万円と補助金額が大きいため、採択されれば事業推進の大きな後押しになります。
詳しくは以下の記事もお読みください。
【ものづくり補助金まとめ】制度概要や申請方法、採択結果などわかりやすく解説【2021年度版】
サプライチェーン補助金の記事はこちら
事業承継補助金の記事はこちら
新連携補助金の記事はこちら
gBizID(GビズID)プライムとは?
このように、様々な補助金の申請に必須となっている「gBizID(GビズID)プライム」について、基本情報をご紹介します。
gBizID(GビズID)プライムとは?
「gBizID(GビズID)プライム」とは、認証システム「GビズID」のアカウントのひとつで、「法人代表者もしくは個人事業主」用のアカウントです。
アカウント取得は、無料で行なえます。
「GビズIDプライム」を利用する場面は年々増えており、現在は次のような行政サービスで使われています。
- jGrants(2.0):経済産業省
- Gビズフォーム:経済産業省
- DX推進ポータル:経済産業省
- IT導入補助金2020:経済産業省
- ミラサポplus:中小企業庁
- 令和元年度補正事業承継補助金:中小企業庁
- 認定経営革新等支援機関電子申請システム:中小企業庁
- 事業継続力強化計画電子申請システム:中小企業庁
- e-Gov:総務省
- 社会保険手続きの電子申請:日本年金機構
GビズIDとGビズIDプライムの違い
「GビズID」とは、1つのアカウントで「申請や届出、報告」など様々な行政サービスを利用できる、認証システムです。
2019年2月に運用開始。
導入によって「申請時の利便性」向上のほか、複数システムでの申請内容や履歴等を紐付け、そのデータを活用した質の高い行政サービスを提供することも、将来的な目的としています。
そして「GビズIDプライム」とは、前述の通り認証システム「GビズID」で使用する「アカウント」の一つです。
GビズIDのアカウント「プライム・メンバー・エントリー」の違い
GビズIDには、「プライム・メンバー・エントリー」の3種類のアカウントがあり、次のような違いがあります。
gBizID プライム | ・法人代表者・個人事業主のアカウント ・申請書と印鑑証明を郵送し、審査を行なって発行 ・利用にはスマホ・携帯電話が必要 |
gBizID メンバー | ・組織の従業員用のアカウント ・gBizID プライムの利用者がマイページで作成 ・利用にはスマホ・携帯電話が必要 ・gBizID プライムが許可したサービスのみ利用可能 |
gBizID エントリー | ・誰でも作成できるアカウント ・オンラインで即日作成可能 ・利用にスマホ・携帯電話は不要 |
また利用できる行政サービスも、アカウントによって以下の通り異なります。
行政サービス | gBizID プライム |
gBizID メンバー |
gBizID エントリー |
jGrants(2.0) | 〇 | 〇 | - |
Gビズフォーム | 〇 | 〇 | 〇 |
DX推進ポータル | 〇 | 〇 | 〇 |
IT導入補助金2020 | 〇 | - | - |
ミラサポplus | 〇 | 〇 | 〇 |
令和元年度補正事業承継補助金 | 〇 | 〇 | - |
認定経営革新等支援機関電子申請システム | 〇 | 〇 | - |
事業継続力強化計画電子申請システム | 〇 | 〇 | - |
e-Gov | 〇 | 〇 | 〇 |
社会保険手続きの電子申請 | 〇 | 〇 | - |
gBizID(GビズID)プライムのアカウント登録申請方法
「gBizID(GビズID)プライム」のアカウント登録の申請は、ウェブサイトと郵送を併用して行います。
具体的には次のとおりです。
①申請に必要なものを準備する
まずは、gBizIDプライム作成に必要な、次の3点を準備します。
- スマホまたは携帯電話
- 印鑑(登録)証明書(発行日から3ヶ月以内の原本)
- 登録印
②GビズIDウェブサイトで項目を入力する
パソコンなどで、GビズIDウェブサイト申請書作成画面を開きます。
ここで各項目を入力してください。
法人の場合、以下の項目が印鑑証明書の記載と違っていると、「書類不備」とみなされ審査に通りません。
記載内容が合うように、入力することが必要です。
(個人事業主の場合は下記2~4)
- 法人名
- 所在地
- 代表者名(利用者氏名)
- 代表者生年月日(利用者生年月日)
次に、画面下の「□ 規約に同意する」にチェックを入れ、「申請書作成」をクリックします。
「確認画面」に移るので、申請内容を確認し、問題なければ「OK」ボタンをクリックしてください。
③申請書を作成して郵送する
GビズIDウェブサイトの「gBizIDプライム申請書作成 完了(承認待ち)」画面に移るので、「申請書ダウンロード」をクリックします。
PDFデータのダウンロードが開始されるので、完了したらデータを開き、「gBizIDプライム 登録申請書」を印刷してください。
申請書に「作成日」を記入し、「実印欄」には代表者印(法人の場合)または個人の実印(個人事業主の場合)を押印します。
その後、申請書をコピーして保管し、印鑑(登録)証明書と申請書原本を、下記宛に郵送します。
- 〒530-8532 GビズID運用センター宛
④審査状況を確認する場合
GビズIDウェブサイトでは、郵送した申請書の審査状況も確認できます。
ただし、「申請から2か月以内の申請中データ」のみ検索が可能です。
gBizIDプライム申請状況確認サイトを開き、「申請時のアカウントID(メールアドレス)」を入力後、「生年月日」か「SMS受信用電話番号」のどちらかを選択・入力して「確認」をクリックします。
すると画面下部の「申請状況」欄に、現在の状況として下記のいずれかが表示されます。
- 現在審査中です
- gBizIDプライム登録申請が承認されました
- 申請は否認されています
上記2の「承認」となった場合は、登録したアドレスにメールが届くので、次の手順に進んでください。
⑤届いたメールのURLをクリックしワンタイムパスワードを入力
申請した書類に不備がなければ、登録したアドレスに、原則2週間以内に下記メールが届きます。
- 件名:【GビズID】gBizIDプライム登録申請の受付のお知らせ
メールを開き、記載されたURLをクリックすると、登録済みのSMS番号に「ワンタイムパスワード」が送られます。
メールには「有効期限」も記載されているので、その期限内にクリックしてください。
SMS番号に届いた「ワンタイムパスワード」を「ワンタイムパスワード入力」画面で入力し、「OK」をクリックします。
⑥パスワードを登録
「パスワード登録」画面が開くので、これから使用するパスワードを入力してください。
単純なパスワードは、セキュリティ上登録できないため、「半角8文字以上」で推測されにくいパスワードを登録する必要があります。
⑦gBizIDプライムにログイン(2要素認証)する
パスワードを登録すると、GビズIDウェブサイトからログインが可能となります。
またgBizIDプライムは、「ID・パスワード」と「ワンタイムパスワード認証」または「アプリ認証」の2要素認証を行うため、セキュリティ設定は高いといえます。
ログインするには、まずgBizID ログイン画面で「アカウントID・パスワード」を入力後、「ログイン」をクリックします。
次に登録したSMSに「ワンタイムパスワード」が届くので、「ワンタイムパスワード入力」画面で入力して「OK」をクリックすれば、行政システムにログインすることができます。
ちなみにアプリ認証は、事前にアプリの登録などを行う必要があります。
くわしい手順はマニュアルをご覧ください。
gBizIDプライムアカウント登録にかかる期間
g biz idプライムの登録に必要な期間は、「書類に不備がない場合には、原則として2週間以内」です。
しかし、さまざまな補助金が電子申請のみとなり、また新型コロナ対策として補助金申請数が増えているため、現在は発行までの期間が「3週間以上」とされています(2021年3月15日時点)。
今後補助金申請を検討されている経営者の方は、早めに申請をしておきましょう。
まとめ:早めのgBizID(GビズID)プライム申請を
この記事では、「gBizIDプライム」の基本知識や登録申請方法、必須となる補助金までご紹介しました。
経営者の方は「GビズIDプライムが発行されないので、補助金申請ができない」ことのないよう、早めのGビズIDプライム申請を行いましょう。
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ご関心のある方は下記サイトもご覧ください。