人事制度にコンサルティングを使うべき?コンサル会社の選び方や費用の相場も解説

「社員が増えたので人事制度を構築したいけれど、自社だけ作り上げるのは大変…」このような経営者の方には、人事制度コンサルティングの利用をおすすめします。

ですが「人事制度コンサルティングでは何をしてくれるの?コンサル会社をどう選ぶの?」と思う方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、人事制度コンサルティングのメリットからコンサル会社の選び方、費用の相場、コンサルの流れなどを解説していきます。
人事制度の構築を検討されている経営者の方は、ぜひご覧ください。

人事制度とは?コンサルティング検討の前に

コンサルティングを検討する前に、まずは人事制度がどのようなものか、重要な制度の概要について理解しておきましょう。

重要な人事制度の概要

人事制度とは、「企業の人事における様々なルール全般」のことを指します。

経営資源である「ヒト・モノ・カネ」のうち、「ヒト」についてのルール全般ですので、企業にとっては大変重要な制度。しかし制度づくりには手間と費用がかかるため、特に小規模の企業では、制度を導入していないケースも多いようです。

人事制度には、具体的に次のような制度があります。

  1. 等級制度
  2. 人事評価制度
  3. 報酬制度
  4. 能力開発制度
  5. 昇格制度
  6. 教育制度

人事制度のなかの特に重要な制度として、次の3つが挙げられます。それぞれの制度が独立して存在するわけではなく、等級→人事評価→報酬制度と連動することが特徴です。

等級制度

等級制度とは、能力や業務内容、職務ごとに社員の等級を定める制度のことをいいます。
この等級分けを行うことではじめて、評価や報酬を決めることができるため「人事制度の骨格」といわれることも。

具体的には、役職ごとに明確な基準を定め、その基準を満たす社員に役職を与えます。
これによって社員は「どう頑張れば昇進できるのか」がわかり、働くうえでのモチベーションとなります。
会社としては、評価や報酬を決めやすいというメリットがあります。

人事評価制度

人事評価制度とは、「社員の能力や仕事への意欲、業務の成績などについて評価し、その結果を等級や報酬に反映させる制度」のことで、「人事考課制度」ともよばれます。

賃金や等級への反映のために導入する会社が多いようですが、適正に運用すれば「人材の育成」にもつながる重要な制度。
ただし適用範囲がとても広いため、人事制度のなかで策定に最も手間がかかり、運用が困難なものが人事評価制度であるといえます。

報酬制度

報酬制度とは、給与・賞与・退職金といった「社員に渡す報酬」について定めた制度です。
前項の等級や人事評価にもとづき、報酬額が決められます。

報酬は社員のモチベーションに直接関わるため、適正でわかりやすいルールを定めることが必要です。

人事制度コンサルティングとは?メリットと依頼できる内容

前項で人事制度の重要性を確認しましたが、自社で作り上げるのは手間と時間がかかります。
そこでここでは、人事制度コンサルティングの基本知識とメリット、依頼できる内容についてご紹介します。

人事制度コンサルティングとは?

人事制度コンサルティングとは、人事制度やその課題について、専門的な立場から制度設計・構築の助言を行うことです。

多くのコンサルティング会社で人事制度コンサルティングを行っており、おすすめの企業は後述しています。

人事制度コンサルティングを依頼するメリット3つ

人事制度コンサルティングを依頼するメリットには、次のようなものがあります。

【メリット1】包括的な制度を構築できる

前項でご紹介したとおり、等級→人事評価→報酬制度と、制度はそれぞれ影響します。
3つの制度のうち、ひとつだけ完璧に仕上げても、ほかの2つがボロボロであれば人事制度が崩壊していることに。

すべての人事制度を社内だけで構築するのは、知識・人員ともに不十分なことが多いため、大変困難といえます。
経験と知識を備えたコンサル会社であれば、ひとつの制度だけでなく、包括的な人事制度を構築することが可能です。

【メリット2】時代のニーズに合った制度を導入できる

コンサル会社ではつねにコンサルタント業務を行い、最新の情報に触れているため、時代に合った制度を導入できます。

たとえ社員が、以前人事制度導入に携わったことがあるとしても、それが10年前のことでは古すぎて意味がありません。
当時は「同一労働同一賃金」などの考え方は皆無でした。
人事制度は現在の法令や働き方など、時代のニーズにあったものを導入する必要があります。

【メリット3】人事担当者の負担が減る

自社で人事制度を構築しようとすると、人事担当者にかかる負担が莫大なものとなります。
会社の根幹に関わる制度ですので、担当者は「これで正しいのか?はたしてうまくいくのか?」と、つねに深く悩みながら制度づくりを行うことに。

コンサルティングを利用すれば、適正な仕組みや運用案をすべて提案してくれます。
そのため人事担当者は、より自社に適切な仕組みにしたり、運用しやすい方法を検討することに集中できます
負担が大幅に軽減され、最適な制度構築がしやすくなることもメリットです。

人事制度コンサルティングで依頼できる内容

人事制度コンサルティングで依頼できる内容は、原則として①等級制度、②人事評価制度、③報酬制度の3制度を基本としています。

そしてコンサル会社によっては、上記3制度のほかに「モチベーション・マネジメント」や「人材育成」、「組織開発」といったさまざまなメニューがあります。

また、すでに人事制度を導入している企業の「人事制度診断」を行うコンサル会社も。
「人事制度がうまく機能していない…」と感じる場合には、こういった診断を受けてみることもおすすめします。

経営者コネクト
経営者コネクトでは、制度設計はもちろん、組織開発や人事研修など、経験豊富な専門家が幅広い人事制度の課題を解決できる社労士事務所をご紹介することができます。
まずは無料相談が可能です。
お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。

人事制度コンサルティング会社の選び方と費用の相場

コンサルティング会社を導入するメリットがわかったところで、どう選ぶのか、いくらかかるのかが気になりますね。
ここでは、人事制度コンサルティング会社の選び方と費用の相場を解説します。

人事制度コンサルティング会社の選び方

人事制度コンサルティング会社の選び方は、次のようになります。

【選び方1】コンサルティング会社の選定

a.口コミの評判で選ぶ

ほかの会社の経営者の方で、人事制度コンサルティングを利用した方がいれば、コンサル会社の働きを聞いてみましょう。
現時点では、このような口コミでの評判が最も確実な判断材料です。

どういった点がよかったか、不満はあったかなどを聞いて、評判がいいコンサル会社があれば資料請求を行います。

b.ウェブサイトの実績などで選ぶ

周囲にコンサル会社を利用したことがある方がいない場合は、ウェブサイトで実績などを確認します。
これまでどのような企業にコンサルを行ったのか、どういったノウハウがあるのか、得意とする分野はあるのかなどを見定めてください。

もしウェブサイトに記載がない場合は、直接確認してもOKです。

【選び方2】担当者の経験値と説明のわかりやすさで選ぶ

人事制度コンサルティング会社を選定し、担当者が来て説明をするときには「①どのくらい経験値があるか」と「②説明がわかりやすいか」を確認してください。

あまり経験がないようなら、担当者を変えてもらうことも必要です。
また、これから半年以上コンサルを受けるにあたっては、「説明がわかりやすい」ことも重要。
そして質問にわかりやすく答えるには、経験と知識が必要です。

べつの担当者に変えてもらったのに、その担当者もわかりづらい話をするようなら、コンサル会社を変えたほうがいいかもしれません。

人事制度コンサルティング会社の費用の相場

人事制度コンサルティング会社の費用は、依頼する企業の規模によって変わるケースがほとんど。
多くのコンサル会社で、クライアント企業の社員数が多いほど、費用も高くなります。

費用の相場としては、50名以下の企業なら年間120万円~、50名以上の企業では年間200万円~となっています。

大企業に対しては、年間400万円以上というところも。

ただし、依頼する人事制度の内容によっても費用は変わってきます。くわしくは一度、コンサル会社に問い合わせてみることをおすすめします。

経営者コネクト
経営者コネクトでは、良心的な顧問契約料・スポットコンサル料で、人事評価制度の経験が非常に豊富な社労士事務所をご紹介することができます。
まずは無料相談が可能です。
お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。

人事制度コンサルティングの流れ

人事制度コンサルティングは、一般的に次のような流れで行われます。

①現状確認・課題の把握

まずは、経営者や人事担当者、各部署の所属長、必要であれば所属社員などにヒアリングやアンケートを行って、現状確認を行います。ここでできるだけ広い範囲の社員に確認することで、より現状に即した課題を把握することができます。

課題をあぶり出さなければ、制度をどのように構築すべきかも不明確。そのため、しっかり現状確認を行わないコンサル会社は、不安が残るといえます。

②方針の策定

社員からでた人事制度上の課題と、企業のビジョンや事業戦略から、今後どのような方針で制度を構築するのか策定します。

③制度の構築

課題と方針を受け、人事制度を構築します。下敷きとなる制度のフォーマットはコンサル会社から提案されますが、具体的な点は経営者や人事担当者などで決める必要があります。

社員がより働きやすくなるかどうかは、この制度次第。ここでも常に、企業のビジョンや事業戦略、そして「これからどのような会社にしたいのか」を考えながら構築することが大切です。

④導入支援

完成した人事制度を、実際に導入します。上記①の「現状把握」から、ここまでで半年というのが標準的な進み方です。

具体的には社員への説明資料を作成し、全社説明会や研修会を行います。また、評価実施者に対して評価の方法を説明する「評価者(考課者)訓練」や、「面接者訓練」などをこの時点で行うコンサル会社もあります。

⑤運用サポート

一般的に人事制度構築というと、前項④の「導入」までで完成のように思われますが、実際は導入してからが大切です。

コンサル会社が入って構築した場合でも、完璧で問題がない制度ができるわけではありません。そのため実際に運用し、社員から出てきた課題を検討し、制度の改善を行うことが重要です。こういった運用改善サポートを、コンサル会社が行います。

この改善を何度もくり返すことで、自社に最適な人事制度に磨き上げていきます。

なお、運用サポートはオプションであるコンサル会社もありますので、利用時にはよくご確認ください。

おすすめの人事制度コンサルティング会社3選

記事の最後に、おすすめの人事制度コンサルティング会社を3社紹介します。

【おすすめ1】株式会社日本能率協会コンサルティング(JMAC)

㈱日本能率協会コンサルティング(JMAC)の創業は1942年。以来78年にわたり、経営戦略・事業・マーケティング・人材・組織、開発・技術といった、会社のさまざまな分野でのコンサルティングを行っています。

JMACが携わる年間プロジェクトの数は2,750件。そして日本のTOP100社のうち、71社に対してサポートを行っています。

人事制度・組織活性化コンサルティングのなかには、「人材育成の仕組みづくり・推進コンサルティング」や「ES・働きがい向上コンサルティング」などさまざまなテーマが。あなたの会社に必要な、コンサルティングを受けることが可能です。

日本能率協会コンサルティング(JMAC):人事制度・組織活性化コンサルティング

【おすすめ2】株式会社リンクアンドモチベーション

㈱リンクアンドモチベーションは、世界初の「モチベーション」に焦点をあてたコンサルティングを行う、経営コンサルティング会社です。経営学・社会システム論・行動経済学・心理学などの学術成果をもとに作り上げた「モチベーションエンジニアリング」で、企業の成長支援を行います。

これまでに、数百社を超える企業の人材要件・育成体系構築支援を実施。この実績を踏まえて、実効性の高いコンサルティングを行うことができます。

リンクアンドモチベーション:人事制度設計・構築コンサルティングとは?
設計手順や目的について

【おすすめ3】株式会社ミナジン(みんなの人事評価)

㈱ミナジンは、中小企業向けのクラウド人事評価システム「みんなの人事評価」を展開する企業です。しかしシステムだけではなく27年間、スタートアップから大企業まで多くの企業の給与計算・勤怠管理・採用・人事評価業務などをサポートしてきた実績があります。

制度設計だけでなく、目標設定や面談のトレーニングなど、運用支援も実施。また、一般的には半年以上かかる制度構築について、運用しやすいシンプルな制度を3ヶ月という短期間で構築できる仕組みもあります。

ミナジン:人事コンサルティング

経営者コネクト
経営者コネクトでも、良心的な顧問契約料・スポットコンサル料で、人事評価制度の経験が非常に豊富な社労士事務所をご紹介することができます。
まずは無料相談が可能です。
お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。

まとめ:人事評価コンサルティングで最適な制度構築を

今回は人事制度コンサルティングのメリットからコンサル会社の選び方、費用の相場、コンサルの流れなどを解説しました。

適切な人事評価を導入すれば、社員が働きやすくなり、その結果として会社も繁栄します。ぜひ記事を参考に、人事評価コンサルティングを利用して、あなたの会社に最適な制度構築を目指してください。