【事業再構築補助金】実績報告書の作成・提出手順や注意点をわかりやすく解説!

2021年9月に第2回公募の採択結果が公表された「事業再構築補助金」。
交付申請を済ませ、補助事業実施期間に入る事業者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そして補助事業実施後に必要となるのが、「実績報告書」の提出です。

この記事では、次の資料をもとに、事業再構築補助金の「実績報告書」の作成・提出手順や注意点をわかりやすく解説します。

・資料1:事業再構築促進補助金【補助事業の手引き】
・資料2:事業再構築促進補助金【実績報告書等作成マニュアル】

「事業再構築補助金の実績報告書作成のポイントを知りたい」という経営者の方は、ぜひご覧ください。

事業再構築補助金の実績報告書とは?

まずは、事業再構築補助金の「実績報告書」の基本情報をご紹介します。

事業再構築補助金の実績報告書とは、補助事業完了後に提出する書面

事業再構築補助金の「補助事業実績報告書」とは、事業者が補助事業完了後に会計書類・証拠書類などを添付して、事務局に提出する書面です。

「実績報告書」の提出後に補助金額が確定し、支給されます。

報告書で補助対象物件や帳簿類の確認ができない場合、当該物件に係る金額は補助対象とはなりません。

補助金交付決定から支給までの流れ

事業再構築補助金の交付決定から支給までの流れは、以下のようになります。

 

出典:事業再構築補助金 公式サイト

交付決定通知書の受領

採択結果の公表後、採択された補助事業者は事務局に「交付申請」を実施。

「交付申請」の内容に内容に問題がなければ、Jグランツ上で補助事業者に「交付決定通知書」が届きます。

”交付申請における注意点”は、こちらの記事でご紹介しています。

【事業再構築補助金】交付申請の注意点を解説!

 

補助事業開始~終了(補助事業実施期間)

「交付決定通知書」が届くと補助事業実施期間に入るので、事業計画書に沿った補助事業を実施します。

補助事業実施期間とは以下の期間を指し、期間中に「契約(発注)・納入・検収・支払・補助事業実績報告書の提出」など、すべての事業の手続きが完了させることが必要です。

  • 通常枠・緊急事態宣言特別枠:交付決定日~12か月以内(ただし採択発表日から14か月後の日まで)
  • 卒業枠・グローバルV字回復枠:交付決定日~14か月以内(ただし採択発表日から16か月後の日まで)

実績報告書等の作成と提出

補助事業完了後、「実績報告書」等を作成し、Jグランツで提出を行います。
報告書の作成・提出手順は、後述しています。

(現地検査の対応)

「実績報告書」を提出後、必要に応じて、事務局が補助事業の実施場所を訪問し現地検査を実施します。

現地検査では、Jグランツで提出した証拠書類と取得した物件が計画通りに整備されているか、機能するかなどを確認。

なお現地検査がある場合は、原則として事前に事務局から連絡があります。

 

確定通知書の受領

「実績報告書」の内容と確定検査の結果、内容に問題がなければ補助金額が確定。
その後、事務局からJグランツ上で補助事業者に「補助金確定通知書」が届きます。

 

精算払請求書の提出

「補助金確定通知書」を受領後、事業者はJグランツで速やかに「補助金精算払請求書」を提出します。

補助金の受領

事務局が「精算払請求書」を受領・承認後、約1週間で補助事業者名義の指定口座に補助金が振り込まれます。

 

事業再構築補助金の実績報告書の基本情報

次に、事業再構築補助金の実績報告書作成の基本情報をご紹介します。

実績報告書に必要な様式

実績報告書に必要な様式は以下のとおりです。

  • 補助事業実績報告書:様式第6(Jグランツに直接入力するため、書式の添付は行いません)
  • 補助事業実績報告書:様式第6の別紙1〈エクセルデータ〉
  • 経費明細表および費目別支出明細書:様式第6の別紙2〈エクセルデータ〉
  • (クラウドサービス利用費を計上する場合のみ) クラウドサービス利用費明細表:様式第6の別紙3〈エクセルデータ〉
  • 取得財産等管理台帳:様式第7〈エクセルデータ〉

様式のデータは、こちらからダウンロードしてください。
事業再構築補助金 公式サイト:採択事業者向け資料 様式集(ZIPデータ)

実績報告書に添付する証拠書類

実績報告書に添付する証拠書類は、大きくわけて次の2種類です。

①補助対象経費の区分にかかわらず必要な証拠書類

次の書類は、補助対象経費の区分にかかわらず必要です。

  • A. 出納帳のコピー(補助事業に要した経費の出納状況が記載されている部分)
  • B. 通帳のコピー(補助事業に要した経費の出金が確認できる部分と、通帳の表紙またはその裏面で金融機関名、支店名、種別、口座番号がわかる部分)

②補助対象経費の区分ごとに必要な証拠書類

補助対象経費の区分ごとに必要な書類もあります。
たとえば、「建物費」であれば、次の書類が必要。

・見積依頼書(仕様書)
・相見積書(1者のみの場合は業者選定理由書)
・発注書
・契約書または注文請書
・工事着工前や工事作業中の写真
・納品書または引渡書または完了報告書
・検収書
・完成後の写真
・完成後の平面図
・完成後の工事費内訳書
・請求書
・代金支払済みを示す証票
・領収書(存在する場合)
・補助金額1,000 万円超の場合、保険または共済の契約書・証券等のコピー

区分ごとの必要書類は、こちらの資料で確認してください。

事業再構築補助金 【実績報告書等作成マニュアル】

実績報告書の提出期限

実績報告書の提出期限は、次のどちらかの早い日です。

  1. 補助事業完了日から起算して30日を経過した日
  2. 補助事業実施期間終了日

期限までに実績報告書が提出できないと、補助金が支給されませんので、早めに準備して提出しましょう。

事業再構築補助金の実績報告書の作成・提出手順

次に、事業再構築補助金の実績報告書の作成・提出手順のご紹介です。

[手順①]証拠書類の日付の確認

まずは、各証拠書類の日付(順番)に整合がとれているかを確認してください。
正しい事例はこちらです。

  1. 発注書の日付の同日以降に契約書を締結している
  2. 請求書の日付の同日以降に支払いを行っている

以下のように日付が並ぶと、”整合がとれている”といえます。

  • 見積依頼日 ≦ 見積発行日 ≦ 発注日 ≦ 契約日 ≦ 納品日(検収日)≦ 請求日 ≦ 支払済日
    (≦:同日以降)

[手順②]証拠書類への付番

次にすべての証拠書類の右上に、経費の区別がわかるように番号を記入します(手書き可)。

たとえば、次のような記入を行ってください。

  • 機械を3台導入した場合:「機-1」・「機-2」・「機-3」
  • 2種類のシステムを構築した場合:「シ-1」・「シ-2」
  • 2種類の広告宣伝を実施した場合:「広-1」・「広-2」

[手順③]証拠書類のPDF化

さらに、付番した証拠書類ごとにPDFファイルを作成し、次のルールでファイル名をつけます。

  • R2で始まる受付番号_物件名等_証拠書類内容

たとえば、次のようなファイル名をつけてください。

  • R2xxxZxxxxx_機-1_発注書
  • R2xxxZxxxxx_機-1_納品書
  • R2xxxZxxxxx_広-2_振込金受領書

 

[手順④]必要様式を作成する

次に、必要様式を作成します。
必要様式とは、前述した以下の書類です。

  • 様式第6の別紙1
  • 様式第6の別紙2
  • (クラウドサービス利用費を計上する場合のみ)様式第6の別紙3
  • 様式第7

様式のデータは、こちらからダウンロードしてください。
事業再構築補助金 公式サイト:採択事業者向け資料 様式集(ZIPデータ)

なお様式第7は、補助事業によって取得または効用が増加した単価50万円以上(税抜き)の物件などについて記入します。

表中の「耐用年数(処分制限期間)」は、国税庁の減価償却の耐用年数表を参考に記入してください。

出典:事業再構築促進補助金 公式サイト

 

[手順⑤]Jグランツで申請する

必要様式と証拠書類のデータ作成が完了したら、Jグランツで補助事業実績報告の申請を行います。

提出はJグランツでのみ行え、郵送には対応していませんので注意してください。

なおJグランツでの入力方法は、こちらの資料を参考にご覧ください。
事業再構築補助金 公式サイト:Jグランツ入力ガイド

事業再構築補助金の実績報告書の作成・提出時の注意点

記事の最後に、事業再構築補助金の実績報告書の作成・提出時の注意点をご紹介します。

[注意点①]補助事業は実施期間内に実施する

実績報告書の作成以前の注意点ですが、補助事業は補助事業実施期間内に実施する必要があります。

交付決定日以前に工事事業者などへの発注・契約などを行った場合は、補助金の対象外となるので注意してください。

実績報告書の作成時には、発注書などの日付が交付決定日以降(事前着手承認事業者は令和3年2月15日以降)である点を確認しましょう。

なお、補助事業完了期限を過ぎて支出した経費も、補助対象外です。

 

[注意点②]補助対象経費・対象外経費の確認を

改めての確認ですが、事業再構築補助金の補助対象となる経費は、次の区分となります。
実績報告に、区分外の項目がないか確認しましょう。

  1. 建物費
  2. 機械装置・システム構築費
  3. 技術導入費
  4. 専門家経費
  5. 運搬費
  6. クラウドサービス利用費
  7. 外注費
  8. 知的財産権等関連経費
  9. 広告宣伝・販売促進費
  10. 研修費
  11. 海外旅費(卒業枠、グローバルV字回復枠のみ)

各区分の詳細については、【補助事業の手引き】をご覧ください。

また、以下の項目は対象外経費となります。
補助対象経費には含めないようご注意ください。

  1. 事務所等にかかる家賃、保証金、敷金、仲介手数料、光熱水費
  2. フランチャイズ加盟料
  3. 電話代、インターネット利用料金等の通信費
  4. 商品券等の金券
  5. 販売する商品の原材料費、文房具などの事務用品等の消耗品代、雑誌購読料、新聞代、団体等の会費
  6. 飲食、娯楽、接待等の費用
  7. 不動産の購入費、株式の購入費、自動車等車両の購入費・修理費・車検費用
  8. 税務申告、決算書作成等のために税理士、公認会計士等に支払う費用及び訴訟等のための弁護士費用
  9. 収入印紙
  10. 振込等手数料および両替手数料
  11. 公租公課
  12. 各種保険料
  13. 借入金などの支払利息及び遅延損害金
  14. 事業計画書・申請書・報告書等の事務局に提出する書類作成・提出に係る費用
  15. 汎用性があり、目的外使用になり得るもの(例えば、事務用のパソコン・プリンタなど)の購入費
  16. 中古市場においてその価格設定の適正性が明確でない中古品の購入費
  17. 事業にかかる自社の人件費、旅費
  18. 上記のほか、公的な資金の用途として社会通念上、不適切と認められる経費

 

[注意点③]銀行振込手数料について

2つめの注意点は、経費明細表・費目別支出明細書に記載する「銀行振込手数料」について。

業者への銀行振込手数料が「業者負担」の場合は実質値引きとなるため、「業者の請求金額から振込手数料を差し引いた金額」が、補助事業に要した経費となります。

たとえば、次のように考えてください。

〈請求金額1,100,000円(税込み)振込手数料880円(税込み)の場合〉
振込手数料を先方負担とする場合、先方に振り込まれる金額は、
 1,100,000円-880円=1,099,120円
となり、この金額が補助事業に要した経費となる

[注意点④]補助金額が1,000万円超の場合

補助金額が1,000万円を超える場合は、補助事業で建設した建物などの施設や設備を対象として、保険または共済(付保割合が中小企業等は30%以上、中堅企業等は40%以上)へ加入する義務があります。

そのため補助金額1,000万円超の場合で、経費区分「建物費」があるなら、実績報告に保険または共済の契約書・証券等のコピーを添付してください。

なお、小規模企業者(※)は「加入推奨」となるため、非加入の場合は保険または共済への加入に代わり実施された取組の内容(事業継続計画等)を、様式第6の別紙1の「8.保険又は共済の加入状況等」へ記入します。

  • ※小規模企業者:常勤従業員20人以下(卸売業、小売業及びサービス業は5人以下)の会社または個人事業主

 

[注意点⑤]証拠書類は5年間保管

実績報告書を提出した年度以降の5年間は、各証拠書類を保管する必要があります。

事業計画期間が3年または4年であっても、証拠書類は5年間の保存が必要ですので、ご注意ください。

また取得財産のうち、単価50万円(税抜き)以上の建物、機械装置等の財産または効用の増加した財産(処分制限財産)は、原則として処分制限期間が終了するまで管理しなければなりません。

まとめ:適切な実績報告書の作成・提出を

この記事では資料をもとに、事業再構築補助金の実績報告書の作成・提出手順や注意点をわかりやすく解説しました。

ぜひ記事を参考に、適切な実績報告書の作成・提出を行ってください。

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また事業再構築補助金以外にも、中小企業が活用できる補助金はいくつもあります。
以下の記事でお勧めの16種類を纏めていますので、合わせてお読みください。

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