「事業再構築補助金」・「ものづくり補助金」・「小規模事業者持続化補助金」を徹底比較!選び方も解説

国会に予算案が提出され、2021年度の中小企業向けの様々な補助金制度が公表されています。
ですが種類が多いため、「各補助金にはどのような違いがあるの?」と思われている方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、中小企業向けの補助金として代表的な「事業再構築補助金」・「ものづくり補助金」・「小規模事業者持続化補助金」の違いと選び方を解説します。

補助金の利用を検討されている経営者の方は、ぜひご覧ください。

目次

「事業再構築補助金」・「ものづくり補助金」・「小規模事業者持続化補助金」の概要

まずは「事業再構築補助金」・「ものづくり補助金」・「小規模事業者持続化補助金」の概要ついて解説します。

「事業再構築補助金」の概要

事業再構築補助金(正式には「中小企業等事業再構築促進事業」)とは、次のような「事業再構築」に挑戦する中堅企業や中小企業などを支援する補助金制度です。

  • 規模拡大
  • 新分野展開
  • 業態転換・事業転換

そして事業再構築補助金は事実上、2021年2月15日で受付終了する「持続化給付金」の後継制度といわれています。
また2020年(令和2年)度第3次補正予算の予算額が1.14兆円と巨額なため「経済政策の目玉」と呼ばれます。

2021年3月から開始になっています。
(参考)

 

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ご関心のある方は下記サイトもご覧ください。

「事業再構築補助金」の申請類型5つ

「事業再構築補助金」の申請類型は、以下の5つです。

  1. 中小企業 通常枠:新分野展開などの「事業再構築」に取り組む中小企業等を支援する
  2. 中小企業 卒業枠:組織再編などで資本金または従業員を増やし「中堅企業へ成長」する事業者向けとなる、400社限定の特別枠
  3. 中堅企業 通常枠:新分野展開などの「事業再構築」に取り組む中堅企業等を支援する
  4. 中堅企業 グローバルV字回復枠:グローバル展開を果たすなどの要件を満たす中堅企業向けとなる、100社限定の特別枠
  5. 緊急事態宣言特別枠:緊急事態宣言に伴う時短営業などにより、売上高が減少した中小企業等向けの特別枠

「緊急事態宣言特別枠」は、2月4日に公表された新規の特別枠です。
なお「中堅企業」の定義は、まだ公表されていません。

事業再構築補助金の制度についてより詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。

【最大1億円!】事業再構築補助金とは?対象要件や補助金額・対象経費・申請方法なども解説します

【Q&A】最大1億円の「事業再構築補助金」について疑問に答えます

「ものづくり補助金」の概要

ものづくり補助金(正式には「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」)とは、中小企業・小規模事業者等が「革新的サービス開発」や「生産プロセスの改善」を行うための設備投資などを支援する補助金制度です。

2021年度は新たに「低感染リスク型ビジネス枠」が設けられ、「対人接触機会の減少に資する、製品開発、サービス開発、生産プロセスの改善に必要な設備投資、システム構築等」を支援します。

(参考)

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また、ものづくり補助金の最新の傾向等についてより詳細な解説を知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

【2021年最新】ものづくり補助金(最大1000万円)を徹底解説(次回締切は8月予定)

「小規模事業者持続化補助金」の概要

小規模事業者持続化補助金(正式には「小規模事業者持続的発展支援事業」)とは、経営計画を策定して販路開拓などに取り組む小規模事業者を支援する補助金制度です。

「ものづくり補助金」と同様に、2021年度は新たに「低感染リスク型ビジネス枠」が設けられ、「ポストコロナを踏まえた新たなビジネスやサービス、生産プロセス導入等の取組」を支援します。

(参考)

「事業再構築補助金」・「ものづくり補助金」・「小規模事業者持続化補助金」の違いと選び方

次に「事業再構築補助金」・「ものづくり補助金」・「小規模事業者持続化補助金」の違いと、どの補助金制度を選ぶべきかを確認します。

「事業再構築補助金」・「ものづくり補助金」・「小規模事業者持続化補助金」の違い

「事業再構築補助金」・「ものづくり補助金」・「小規模事業者持続化補助金」はそれぞれ「補助額」や「対象企業」などが違いますが、これは各補助金の「目的」が異なるためです。

補助金制度は、国や自治体の「政策目標」に合わせて事業者の取り組みをサポートするために、資金の一部を給付するもの。
そのため補助金の「目的・趣旨」によって、内容に違いが表れます。

内容の具体的な違いは、次項からご紹介していきます。

「事業再構築補助金」・「ものづくり補助金」・「小規模事業者持続化補助金」の選び方

「事業再構築補助金」・「ものづくり補助金」・「小規模事業者持続化補助金」の選び方としては、「経営する事業に最も合った補助金制度を選ぶこと」が重要です。

まずは各補助金の「目的」や「趣旨」といった特徴をつかんで、事業にピッタリな制度を選んでください。
それぞれの補助金の目的は次のようになっています。

  • 事業再構築補助金
    新分野展開や業態転換またはこれらで規模の拡大を目指す企業・団体等の新たな挑戦を支援する
  • ものづくり補助金
    働き方改革などの制度変更に対応するため、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援する
  • 小規模事業者持続化補助金
    小規模事業者等の地道な販路開拓等の取組や、地道な販路開拓等と併せて行う業務効率化の取組を支援する

また、すべての経費に対して補助金が交付されるわけでもありません。
補助金の種類によって、補助を受けられる経費に違いがありますので、ここでもやはり「事業に合った補助を受けられる制度」を選ぶことが必要です。

そして後述するように、採択者数・採択率にも違いがあります。
申請条件・方法なども確認し、申請可能な制度を選んで下さい。

ちなみに、原則として「同一の事業・機械装置等など」について、補助金を併用して受給することはできません。
ただし、他の国の補助事業とは別の事業を行う場合は、補助対象になる場合があります。

補助額と補助率の「事業再構築補助金」・「ものづくり補助金」・「小規模事業者持続化補助金」比較

ここからは、各補助金の具体的な違いを確認していきます。
まずは「事業再構築補助金」・「ものづくり補助金」・「小規模事業者持続化補助金」の補助額と補助率です。

「事業再構築補助金」の補助額と補助率

「事業再構築補助金」の補助額と補助率は下表の通りです。

  補助額 補助率
中小企業:通常枠 100万円~6,000万円 2 / 3
中小企業:卒業枠 6,000万円超~1億円 2 / 3
中堅企業:通常枠 100万円~8,000万円 1 / 2
(4,000万円超は1/3)
中堅企業:グローバルV字回復枠 8,000万円超~1億円 1 / 2
特別枠:従業員5人以下 上限500万円 中小企業:3 / 4
中堅企業:2 / 3
特別枠:従業員6~20人 上限1,000万円 中小企業:3 / 4
中堅企業:2 / 3
特別枠:従業員21人以上 上限1,500万円 中小企業:3 / 4
中堅企業:2 / 3

「ものづくり補助金」の補助額と補助率

2021年度の「ものづくり補助金」の補助額と補助率は、下表の通りです。

  補助額 補助率
一般型:通常枠 1,000万円 中小:1 / 2
小規模:2 / 3
一般型:低感染リスク型ビジネス枠 1,000万円 2/3
グローバル展開型 3,000万円 中小:1 / 2
小規模:2 / 3
ビジネスモデル構築型 1億円 大企業:1 / 2
大企業以外:2 / 3

「小規模事業者持続化補助金」の補助額と補助率

2021年度の「小規模事業者持続化補助金」の補助額と補助率は、下表の通りです。

  補助額 補助率
一般型 上限50万円
※特例事業者:50万円上乗せ
2 / 3
※事業再開枠:定額
※特例事業者上乗せ:2/3または定額
低感染リスク型ビジネス枠 上限100万円 3 / 4
※感染防止対策費は補助対象経費のうち1/4

対象企業・経費の「事業再構築補助金」・「ものづくり補助金」・「小規模事業者持続化補助金」比較

次に「事業再構築補助金」・「ものづくり補助金」・「小規模事業者持続化補助金」の対象企業・経費をご紹介します。

「事業再構築補助金」の対象企業・経費

「事業再構築補助金」の対象企業は、「事業再構築に意欲のある中小企業等」で、具体的には以下のすべてを満たす必要があります。

  1. 申請前の直近6カ月間のうち、任意の3カ月の合計売上高が、コロナ以前の同3カ月の合計売上高と比較して10%以上減少している中小企業等
  2. 自社の強みや経営資源を活かしつつ、経産省が示す「事業再構築指針」に沿った事業計画を認定支援機関等と策定した中小企業等
  3. 補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0%以上増加、または従業員一人当たり付加価値額の年率平均3%以上増加の達成

なお、支援の対象となる「中小企業」の範囲は、中小企業基本法と同様です。
そして「小規模事業者や個人事業主」も対象となります(よくあるお問合せより)。

新規に創設された「緊急事態宣言特別枠」は上記1~3の要件に加え、次の条件が必要です。

  • 緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業や不要不急の外出・移動の自粛等により影響を受けたことにより、令和3年1~3月のいずれかの月の売上高が対前年または前々年の同月比で、30%以上減少していること

また「事業再構築補助金」の対象となるのは、以下のような経費です。

  • 建物費
  • 建物改修費
  • 設備費
  • システム購入費
  • 外注費(加工、設計等)
  • 研修費(教育訓練費等) など

「ものづくり補助金」の対象企業・経費

「ものづくり補助金」の対象企業は、「革新的な製品・サービス開発」または「生産プロセス・サービス提供方法の改善」に必要な設備・システム投資を行う中小企業者等です。

日本国内に本社および補助事業の実施場所を有していることが必要で、補助対象となるのは次のような経費です。

  • 機械装置・システム構築費
  • 技術導入費
  • 専門家経費
  • 運搬費
  • クラウドサービス利用費 など

また、単価50万円(税抜き)以上の設備投資が必要となります。

「小規模事業者持続化補助金」の対象企業・経費

「小規模事業者持続化補助金」の対象企業は、策定した「経営計画」に基づき、商工会議所の支援を受けながら実施する、「地道な販路開拓(店舗の改装、チラシの作成、広告掲載など)」に取り組む小規模事業者および、一定の要件を満たした特定非営利活動法人です。

以下の経費が補助の対象となります。

  1. 機械装置等費
  2. 広報費
  3. 展示会等出展費
  4. 旅費
  5. 開発費
  6. 資料購入費
  7. 雑役務費 など

採択者数と採択率の「事業再構築補助金」・「ものづくり補助金」・「小規模事業者持続化補助金」比較

記事の最後に、「事業再構築補助金」・「ものづくり補助金」・「小規模事業者持続化補助金」の採択者数と採択率を解説します。

「事業再構築補助金」の採択者数と採択率

2021年度の新規事業であるため、「事業再構築補助金」の採択者数と採択率は現時点では不明です。

ただし、中小企業庁が公表した事務局募集要領によれば、「令和4年度の間接補助事業終了」までに「採択件数:55,000件程度」と記載されています。

「ものづくり補助金」の採択者数と採択率

2020年度の「ものづくり補助金」の「一般型」の採択者数と採択率は、下表の通りです。

締切回 応募者数 採択者数 採択率
1次(3/31締切) 2,287 1,429 62%
2次(5/20締切) 5,721 3,267 57%
3次(8/3締切) 6,923 2,637 38%
合 計 14,931 7,333 49%

なお2020年度は上表のほか、2021年2月19日締切の「5次締切」まで設定されています。

「小規模事業者持続化補助金」の採択者数と採択率

2020年度の「小規模事業者持続化補助金」の「一般型」・「コロナ特別対応型」の採択者数と採択率は、下表の通りです。

締切回 応募者数 採択者数 採択率
一般型 第1回(3/31締切) 8,044 7,308 91%
一般型 第2回(6/5締切) 19,154 12,478 65%
一般型 第3回(10/2締切) 13,642 7,040 52%
コロナ型 第1回(5/15締切) 6,744 5,503 82%
コロナ型 第2回(6/5締切) 24,380 19,833 81%
コロナ型 第3回(8/7締切) 37,302 12,664 34%
コロナ型 第4回(10/2締切) 52,529 15,421 29%
合 計 161,795 80,247 50%

なお2020年度分は上表のほか、「一般型」は2021年2月5日締切の第4回、「コロナ特別対応型」は2020年12月10日締切の第5回まで設定されています。

まとめ:「事業再構築補助金」・「ものづくり補助金」・「小規模事業者持続化補助金」の違いを理解して最適な補助金選びを

この記事では、中小企業向けの補助金として代表的な「事業再構築補助金」・「ものづくり補助金」・「小規模事業者持続化補助金」の違いと選び方を解説しました。

ぜひ記事の内容を参考に、あなたの事業に最適な補助金を選んでください。

より多くの様々な中小企業向け補助金・助成金についてまとめた記事もありますので、参考にしてください。

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